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土地活用、種別ランキング決定版!ここから始まる。条件に合う活用法を分かりやすく紹介

2021年03月10日

人気の土地活用を種類別にランキングしました。「収益性の高さ」「節税対策」「手間がかからない」「初期投資が少ない」の4つの観点から、おすすめの土地活用を紹介します。それぞれの方法のメリット、デメリットをまとめました。失敗しない土地活用のためには、まずは土地活用の目的をしっかりと定めましょう。

 

■失敗しない土地活用のために!まずは「目的」を決める

土地活用で大切なのは、土地を持っているオーナーご自身がどんな活用をしたいかという目的や希望を明確にしたうえで、所有している土地に適した活用法を選ぶことです。

一口に、土地所有者といっても、自分の土地に対しどんな希望を持っているかは様々です。

 

「せっかくだから、手間や時間をかけても収益性が高い土地活用をしたい」

「本業は忙しいので、できるだけ手間のかからない土地活用が良い」

「節税はしたいが、初期投資費用が少ないほうがいい」

 

希望に沿った土地活用法でなければ、どんなに優れた用法であっても、いずれはうまくいかなくなってしまいます。まずは、目的をはっきりさせることが大切です。そのうえで、その土地にもっとも適した土地活用を探しましょう。

以下に、土地活用を種類別にランキングしました。土地活用選びの参考になれば幸いです。

 

 

■収益性の高い土地活用ランキング4

多少の手間や準備、初期投資としてローンを組む必要があっても、長期にわたって安定した収益を得たいというオーナーにおすすめの土地活用をご紹介します。

1.アパート経営

使っていない土地の上にアパートを建て、第三者に賃貸して家賃収入を得ます。入居者がいるだけで収入が入ってくるため、いざというときのたくわえや、高齢になって働けなくなってからの収入源として検討される方が多い方法です。

土地活用における最も一般的な方法で、安定性と収益性のバランスが良いため人気になっています。マンション経営に比べ初期投資費用が少なくて済むのも人気の理由です。

・メリット

アパート経営の最大のメリットは、節税効果が大きいという点です。土地を所有しているだけでかかる固定資産税と都市計画税について、住宅用地としてアパートを建てると、大きな減税効果が発生します。

 

・面積が200㎡までの場合、固定資産税は6分の1、都市計画税は3分の1

・面積が200㎡以上の場合、固定資産税は3分の1、都市計画は3分の2

 

また、相続税対策になるというメリットもあり、親の代で形成した財産を負担の少ない形で子に継承したいと考えるオーナーに人気です。

・デメリット

入居してくれる人がいなければ収入が発生しないため、都心、駅の近く、住宅街に近いエリアなど、人が住みやすく賃貸アパートの需要が高いエリアでなければ採算が取れないでしょう。また、経年劣化や環境の変化により空室が生じることや、家賃を下げなければならないケースがあります。それを頭に入れたうえで、採算がとれるか検討しなくてはなりません。

 

2.マンション経営

アパートよりも大きなマンションを建てて、第三者に賃貸し、家賃収入を得る方法です。アパートとマンションの間に厳格な定義はなく、一般的には賃貸用の住宅建物のうち小さ目のものをアパート、大きなものをマンションと呼んでいます。

・メリット

アパート経営でご紹介した、収益性と安定性のバランス、節税効果といったメリットを維持しつつ、多くの部屋数があるため、より高額の家賃収入を稼ぐことができます。人気の高いエリアであれば、アパートよりも効率的で魅力的な土地活用です。

・デメリット

大きな建物を建てるため、数億円の初期投資が必要となり、ローン負担も大きくなります。そのため、アパート経営に比べ敷居の高い土地活用となっています。建物が大きければ10~15年に1度必要な外壁工事などの修繕費用も高額になります。

 

3.オフィスビル経営

都心の利便性の高い土地にオフィスビルを建て、第三者に賃貸して家賃収入を得ます。一定の大きさの土地を都心に持っているという場合は、オフィスビルを建てることでアパート・マンションよりもさらに高額の収益も期待できます。

 

コロナ禍でリモートワークが普及しつつある一方で、自宅では仕事に集中できず、自宅から通いやすい場所に仕事場を設けて働きたいというビジネスパーソンも増えています。こうした需要をうまく読むことができれば、これまでよりも広いエリアでオフィスビル経営に成功できるかもしれません。

・メリット

オフィスはそう簡単に移転するものではないので、1度テナントが入れば数年にわたって安定した賃料が入ってきます。また、賃貸物件なので相続税対策にもなります。また、管理会社に管理を委託すれば、面倒な管理の手間もかかりません。

・デメリット

大きな建物になるため高額の初期費用がかかり、その分ローンも高額になります。また、セキュリティや管理の体制を整えるための費用もマンション等より高額になります。

 

4.店舗経営

使わない土地に店舗を建てて、商店やガソリンスタンド、飲食店などを経営する土地活用です。店舗経営というと、土地のオーナーが自ら商売を行うものと思われがちですが、店舗を第三者に賃貸して家賃収入を得るという方法も可能です。

・メリット

オーナーが自ら商売を行うスタイルであれば、土地の需要に即した商売を行い、成功すれば、莫大な利益を得ることができます。店舗を賃貸するパターンでも、安定性の高いテナントであれば安定した収入源となります。

・デメリット

オーナーが自ら商売を行って狙いが外れた場合、ほとんど収益が上がりません。また、飲食店などでは、においなどによって周囲の住民からクレームが来ることがあります。

 

■節税目的の土地活用ランキング3

できるだけ土地にかかる税金を安くしたいという方には、固定資産税や都市計画税を大幅に減額することができ、相続税も安くできる、居住用建物を建てるのがお勧めです。もっとも節税に適しているのはアパート・マンション経営ですが、初期費用の高さを考えると悩んでしまう、という方もいるでしょう。その場合でも、土地活用は可能です。以下の方法がお勧めです。

 

1.賃貸併用住宅

賃貸併用住宅は、自宅用の建物を建てる際に、第三者に賃貸できる部屋を作っておき、建物完成後はオーナーがその住宅に住みながら、入居者に部屋を貸し出すという土地活用方法です。

建築当時は賃貸部分を子供部屋として使い、子供が独立したら第三者に貸し出すといった使い方や、逆に賃貸部分に高齢になった親に住んでもらうといった、ライフステージに合わせた柔軟な使い方も可能です。

・メリット

賃貸併用住宅の最大のメリットは、住宅ローンを利用して建てられるということです。住宅ローンはアパートローンに比べて低金利で借りられるので、アパート・マンションに比べて低コストで建てることができます。入居者からの家賃収入が入るので、これを住宅ローン返済に充てることができ、オーナーは自分の収入からの持ち出しなしでローンを返済することも可能になります。

・デメリット

普通の一戸建てを建てる場合よりは初期費用が多くかかります。また、入居者とのプライバシーに配慮した構造にしなくてはなりません。また、賃貸併用住宅は売却しづらいため、お金に困ったときや、引っ越しの必要に迫られたときに、売るという選択がしにくい特徴があります。

 

2.戸建て賃貸経営

一戸建て住宅を建設し、それを第三者に賃貸して家賃収入を得る土地活用です。すでにマイホームを持っていて、別の土地での新たな土地活用を考えている方、アパート・マンション経営程の初期費用をかけたくないという方に人気です。

・メリット

アパート・マンション経営に比べて競争相手が少ないことが魅力です。一般的に収益性が高いのはアパート・マンションなので、土地のオーナーはそれらの建物を建てたがります。すると、その分、同じ地域に競争相手も多くなります。一方、戸建て賃貸は収益性が見劣りするという点で、物件そのものが少なく、他の賃貸住宅と競争になりにくいのです。

また、近年は「マイホームのために高額のローンを組むよりも、賃貸で住みやすい住宅があればそこで暮らしたい」と考えるファミリー層も増えています。土地が住宅街にあり、生活に便利であれば、初期投資をおさえつつ、安定した家賃収入を得られる方法となっています。

・デメリット

一つの物件に一世帯しか住めないので、その分家賃収入が少なくなります。また、入居者が見つからないと収入がゼロになります。

 

3.シェアハウス経営

複数人で暮らすことを想定した住宅を建て、シェアハウスとして賃貸する土地活用方法です。学生や若者を中心に、シェアハウスでコストをおさえつつ生活したいという人が増えています。都心や学生街など、シェアハウス需要が見込めるエリアでは安定した収入が期待できます。収入は戸建て住宅と同様に、一世帯分の家賃が入ると考えておきましょう。

・メリット

建築費用は戸建て賃貸と大きくは変わらず、また入居者が少なければ戸建て住宅に転用できるので、柔軟性が高い土地活用です。

・デメリット

コロナ禍では感染症リスクを心配し、入居者が入らないおそれがあります。コロナが収束した将来のことを見越して計画をたてる必要があるでしょう。

 

■手間のかからない土地活用ランキング3

親から相続した土地があるけれど、自分は本業が忙しいから手の込んだ管理や経営はできない、といったお悩みをお持ちの方にお勧めの土地活用法です。

 

1.土地信託

土地活用のプロに土地を丸ごと貸し、上がった収益の一部を配当金として得るという土地活用方法です。都心など、人気の高い土地の所有権を持っているものの、自分で活用方法を考えたり、管理したりといったことが面倒な場合に向いています。

・メリット

土地を貸した事業者が高い収益をあげれば、オーナーにも多くの収益が入ってきます。

・デメリット

事業者の腕次第で収入が変わるため、土地活用の方法としては必ずしも安定した方法とはいえません。また、事業者とトラブルになって契約を解消したいと考えても、高額の立ち退き料を請求されることがあります。

 

2.売却

持っている土地や建物を売却して現金にかえます。これ以上この不動産を管理したくない、土地があっても税がかかって面倒なだけだ、とお考えの場合は、その不動産を欲しがっている人に売り、他人のもとで土地が活かされるのも立派な土地活用と言えます。

・メリット

毎年の税金や土地の維持管理に頭を悩ませる必要がなくなり、現金が手に入ります。

・デメリット

人気の高い土地の場合、売却するよりも他の土地活用をしたほうが、長期的に見て収益を上げることができます。

 

3.等価交換

地主が事業者に土地を提供し、事業者がその土地にマンションなどを建築します。地主は、提供した土地に見合った分だけ、建物の一部の所有権を得るという方法です。建物の建築やマンション経営は事業者が行うため、オーナーはほとんどリスクを負わずにマンションの部屋などを手にいれることができます。

・メリット

自分でマンションを建てる場合と違い、ローンを組む必要がありません。また、土地を複数人で保有していた場合、等価交換により、割合に応じてそれぞれの所有者が部屋を手に入れることができます。

・デメリット

土地を手放すことになるため、売却を検討しているような方にお勧めです。また、等価交換による契約成立までには交渉に時間がかかることが多く、結局手間がかかってしまうケースもあります。

 

■初期投資費用の少ない土地活用ランキング2

土地活用に興味はあるものの、できるだけローンを組まずにチャレンジしたいという方にお勧めの土地活用法をご紹介します。

 

1.駐車場経営

土地を駐車場として貸し出し、賃料を得る活用方法です。機械を設置して時間ごとに料金をとるコインパーキングと、定期的に駐車場を使いたい利用者と契約して1か月ごとに料金を受け取る月極駐車場の2種類があります。

コインパーキングは、需要の高い土地であれば高い収益を上げることができますが、設備の設置や地面をアスファルトにするなど、一定の初期費用がかかります。他方、月極駐車場は砂利が敷かれたままでも始められ、初期費用を抑えることができます。また、いびつな土地や狭い土地でも、駐車の際に支障がなければ活用できます。

・メリット

他の土地活用への転向が容易で、土地活用はしてみたいが大きな建物を建てるのはためらわれる、という人に向いています。また、車が2台留められるスペースがあれば経営できます。

・デメリット

住居用や賃貸用の建物と違って税制上の優遇が受けられません。そのため、経営状態によっては税金の負担が大きく、利益が上がらないことがあります。

 

2.トランクルーム経営

当面使わない物品を入れておくためのトランクルームを設置して、利用者から月々の賃料を得る土地活用です。トランクルームは、比較的初期費用が少なく、需要も高い土地活用法として近年人気を集めています。

・メリット

都心部のほかに、需要を見極めれば郊外であっても収益が見込める点が魅力です。構造が頑丈なので、比較的管理の手間もかかりません。

・デメリット

車で物品を運んでくる人が多いため、トランクルームのそばに駐車場を設置する必要があります。そのため、比較的まとまった大きさの土地が必要です。また、トランクルームは生活に必須の設備というわけではないため、利用者を広告・宣伝で集めなければならず、契約までに時間がかかることがあります。

 

■まとめ

土地活用で人気の高い方法を種類別にランキングしました。このほかにも土地活用の方法はあります。ご自身の目的にぴったりする土地活用方法をもっと掘り下げて検討されたい場合は、土地活用のプロに相談されることをお勧めします。

 

監修者 : 株式会社アルド 代表取締役 山本貴之

宅地建物取引主任者 不動産経営管理士 投資不動産取引士 1級葬祭ディレクターFP技能士など数多くの資格を取得。

不動産業として投資用物件及び、賃貸物件の取り扱いとご遺族をサポートする遺族支援事業を展開しています。

通常の業務でアパート経営を初めて取り組む方にも、細かくアドバイスしております。